それでは次に、エイジングケアで意識しておきたいポイントを紹介いたします。今日からできる簡単なものもあるので、気になるエイジングサインがある方は、少しずつ取り入れてみてください。
バリア機能を正常化
美肌を保つためにはまず、肌にとって重要な役割を果たすバリア機能を正常化することがとても大切です。バリア機能とは、肌の表面にある角質層が水分を蓄え、外部の刺激から肌を守る役割のことです。バリア機能が低下すると、肌の乾燥やターンオーバーの乱れを招きます。それにより、シミが目立ったり、透明感がなくなって肌がくすみがちになったりしてしまいます。バリア機能を正常に整えるには、肌の潤いを守っている、細胞間脂質やNMF(天然保湿因子)に似た成分を与えることが重要です。その成分とは、最近よく耳にする「セラミドとアミノ酸」です。これらは水分をつかんだり挟み込んだりするため、保湿力がとても高く、バリア機能の正常化にはぴったり。
また、ターンオーバーもエイジングケアには重要なポイントです。ターンオーバーとは肌の生まれ変わりのことで、その周期は約28日が理想とされています。しかし残念ながら、それは加齢により遅れるため、古くなった角質が溜まってしまい、くすみやごわつきが出てきます。ターンオーバーの滞りを少しでも解消するため、肌に優しい角質ケアをプラスすることもバリア機能正常化のケアの一つです。おすすめのアイテムは、美容成分が配合されていて洗い流すタイプのものです。こういったタイプだと、肌への負担が少なくて済みます。逆におすすめできないのは、力の入れ具合が難しく、コットンの摩擦で肌へ負担がかかってしまうふきとり化粧水などです。
紫外線対策
実は老化の原因の一つだと言われています。紫外線はシミだけでなく、シワやたるみの原因にもなってしまうためです。それならば、その影響は最小限に抑えたいところ。紫外線は目に見えないものだからこそ、若いうちから季節を問わずに、しっかりとケアをすることが大切です。ある意味それは、一番のエイジングケアとも言えます。
内側からケア
エイジングの原因の一つとも言われている酸化や糖化を防ぐためにも、内側からのケアも重要です。栄養素は単独で作用するのではなく、いろいろな栄養素が相互作用により、効率的に吸収されるので、バランスの良い食事を心がけてください。
・ビタミンA
抗酸化作用や、肌・粘膜を正常に保つ作用があります。人参、ホウレンソウなどの緑黄色野菜やレバーに多く含まれています。摂取量の目安は、緑黄色野菜を1日に100g以上。脂溶性ビタミンなので、摂りすぎには注意しましょう。
・ビタミンC
同じく抗酸化作用があり、肌のハリに欠かせないコラーゲンの生成を助けてくれます。レモンはもちろん、イチゴやピーマン、ブロッコリーに多く含まれます。ビタミンCは必要以上に摂ると、尿として体外に排出されてしまうので、毎日こまめに摂取しましょう。
・たんぱく質
肌を作るのに欠かせない栄養素です。肌のハリに欠かせないコラーゲンは、コラーゲンを摂取すれば増えるのではなく、たんぱく質をビタミンCとともに摂取することで生成されます。たんぱく質は肉や魚、卵などに多く含まれているので、積極的に食べましょう。
これらの栄養素を、食事で十分に摂取できていないと感じた場合は、サプリメントを摂ることも一つの手です。しかし、サプリメントはあくまで補助。まずは栄養バランスの良い食事を心がけたうえで、サプリメントを上手く活用してください。
意外に忘れがち!髪のケアも
エイジングケアと言うと、ついつい顔のケアを優先しがち。しかし、加齢とともに髪が薄くなったり細くなったりと、顔と同様に髪にもエイジングサインが現れます。そこでおすすめしたいのが、頭皮マッサージ。シャンプー時やお風呂上がりに、爪を立てずに5本の指の腹を使って、頭全体をマッサージしてみてください。頭皮が柔らかくなって血行が良くなりますよ。