今日を初めてにする、ウェルエイジングマガジン
「人生初を、いつまでも。」を掲げるウェルエイジングカンパニー・Q'SAIは、年齢に捉われず、いくつになっても新しいチャレンジを始めたい方々のよき伴走者でいるために、「今の生活習慣から一歩前進するきっかけ」を発信しています。
特集テーマ「朝活」では、朝食をとる、歯を磨く、顔を洗うといった当たり前の習慣の見直しや、イキイキとした一日を始めるための秘訣をご紹介。美容や食、運動、ファッションといったライフスタイルの切り口から、新しい生活習慣を始めるきっかけを、お届けします。
かつて銀行員として働いていた時にヨガと出会い、太っていた自分を変えるため身体について学びを深め、解剖学に基づいた「ほぐす・伸ばす・鍛える」の3ステップでボディメイクを目指す「美筋ヨガ」を考案した、ヨガ講師の廣田なおさん。
廣田さんの朝の習慣は、起きてすぐの朝7時から3分間ストレッチをすること、お湯を飲むこと、自炊のヘルシーおにぎりをつくること。そして、最近は新たに家族となった愛犬との散歩も習慣に加わりそうとのこと。
「本当は朝起きるのも、運動も苦手なんです」と話す廣田さん。なぜあえて早起きしてまで身体を動かす時間をつくるのでしょうか。その理由と、習慣化するコツについても聞きました。
朝起きてすぐに3分間のストレッチをみんなで
—— 廣田さんは毎日の朝の時間をどのように過ごしていますか?
朝7時に起きてすぐ、3分間のストレッチをしています。その様子は生配信していて、画面の向こうに集まってくれたみなさんと一緒にやっているんです。もう4年間続けています。
—— 朝から生配信! もともと早起きが得意だったのですか?
いいえ、全然! もともと運動も好きじゃないし、朝も弱いんです。今でもギリギリ6時55分に起きて、うがいだけして、すっぴんパジャマ姿のまま配信してます。それくらいの気楽さでいいから、まずやってみようって。自分との約束だとサボってしまうこともあると思うのですが、一緒に早起きする仲間がいると起きるしかない。おかげで習慣にできています。
—— ストレッチは、朝起きてすぐやるのがやっぱりいいのでしょうか?
寝ている間に圧迫された筋肉をほぐすことができますし、一日をスタートするための切り替えのスイッチにもなります。3分くらい身体を動かせば、自然と「二度寝したい」という気持ちはなくなるんです。
あと、朝は胸を開いて深呼吸をするのがすごく大切。身体のことを勉強していく中で、心と身体はリンクしているってことを知ったんです。たとえば下を向いてばかりいるとネガティブになるけど、上を向いて胸を開くと明るい気持ちになる。だから、朝にストレッチをして身体を開くと、その日を前向きに過ごす準備ができます。
「コンビニに寄る」を手放したら、朝のおにぎりが習慣に
—— ストレッチを終えたあとはどのように過ごしていますか?
お湯をマグカップに入れて飲みます。本当は一度沸騰させてから冷まして白湯をつくれたらいいのですが……、最初から60度くらいに設定して沸かしたお湯を飲んでいます。面倒くさがり屋なんです(笑)。
そのあとは、おにぎりをつくります。朝ごはんとして食べたり、昼のお弁当として持って行ったり。
毎日のように食べているのが「鮭とブロッコリースプラウトのおにぎり」。ごま油と料理酒で蒸し焼きにした鮭の切り身をフライパンでほぐして、炊いておいた十六穀米と混ぜます。そこにブロッコリースプラウトと煎りごまを混ぜた、栄養満点のおにぎりです。
以前は、毎朝コンビニでおにぎりやおやつを買っていました。立ち寄ること自体が習慣化していたんですよね。そこである時、「コンビニにはもう行かない」と決めてみたんです。そうしたら、あらかじめ食材は買っておこう、朝にごはんを炊いておにぎりをつくろう、タンブラーに飲み物を入れよう……という具合に、行動が変わっていきました。
—— 習慣の見直しから、健康的な生活にシフトしていったんですね。
いい習慣を続けることと同じくらい、自分には必要のない習慣から脱することも大切。私にとって「脱・コンビニ」は食生活も改善されたし、節約にもなるし、ゴミも少なくなるなど、いいことがたくさんありました。
早起きした時間は、そのまま自分の時間になる
—— 廣田さんは朝が弱かったり、面倒くさがりだと言っていますが、どうして朝から活動をしようと考えるようになったんですか?
本当は夜にストレッチをやる、でもいいんです。ただ、夜の時間って仕事の都合や人と会う予定などによって時間がまちまちになったり、忙しいときほど時間がなくなっていきます。その点、朝早く起きれば確実にその時間は自分のために使える。子育てしている方は特に、自分の時間を捻出するためにがんばって早起きしている人も多いですよね。
確実に時間がとれる朝に「続けたいこと」に取り組もうとした時に、やっぱり生きる上で身体が一番大切だと考えました。そこから運動や食事など、身体と向き合ったり、メンテナンスすることの優先順位が上がったんです。
私はもともと運動が苦手なので、「運動を習慣にするハードルが高い」と感じる人が多いこともわかります。だから逆に、「週に数回」とかじゃなくて、歯磨きみたいに毎日休まずやる。その方がストレスなく継続できるんです。
—— 毎日やる方がハードルは高く感じるのですが、逆なんですね?
「週に何回かやる」だと「明日やればいいか」となってしまったり、やる前に気が重くなりがち。それなら「やる・やらない」で迷うストレスをなくしてしまったほうがいい。だから毎朝早起きして、決まった時間をつくるほうが習慣化しやすいんです。
—— ほかに習慣化するためのコツってありますか?
まずは、メリットを感じること。たとえば、疲れた身体を自分でほぐせるようになるとマッサージに行った後のように身体が軽くなる感覚が味わえます。その心地よさを早い段階で実感できたら、自然と続けたくなりますよね。
あとは、実行までの壁をなるべく取り除くこと。準備があると億劫になるので、私は家ではヨガマットを常に敷きっぱなしです。ヨガウェアに着替えることもしません。落ち着いた色のヨガマットなら、家のインテリアにも馴染んでくれます。
—— これから廣田さんが始めたい朝習慣はありますか?
私は今35歳なのですが、ここから筋肉の衰えが始まる頃だと感じています。今まで通りの生活だと現状維持できるかどうかだと思うので、運動をさらにがんばっていきたいです。
美筋ヨガはダイエットを切り口にお伝えすることが多いですが、要はボディメイクした身体って健康的な身体ということ。使うべき筋肉や関節を使えば、自然とボディメイクされていくんです。私自身これからも、たくさん歩けて、食べられて、笑顔で過ごせるように、ベースとなる身体をしっかりつくっていきたいと思っています。
そして最近、保護犬を2頭迎えることができました。この新しい家族のために、もう30分早起きして、朝は一緒に散歩することからスタートできるようにしたいですね。
Interviewee
廣田なお(ひろた・なお)
CREDIT
Interview&Text / Yasue Chiba
Photo / Masaru Furuya
Edit / Mai Miyajima
Production / Quishin Inc.