今日を初めてにする、ウェルエイジングマガジン
「人生初を、いつまでも。」を掲げるウェルエイジングカンパニー・Q'SAIは、年齢に捉われず、いくつになっても新しいチャレンジを始めたい方々のよき伴走者でいるために、「今の生活習慣から一歩前進するきっかけ」を発信しています。
特集テーマ「朝活」では、朝食をとる、歯を磨く、顔を洗うといった当たり前の習慣の見直しや、イキイキとした一日を始めるための秘訣をご紹介。ここでは、充実した朝の時間をすごしている福田萌子さんに、ルーティンについて伺うスペシャルインタビューをお届けします。福田さんのライフスタイルには、新たな生活習慣を始めたくなるヒントが詰まっていました。
きらめく太陽の下、ランニングやヨガ、ロードバイクなどさまざまなスポーツを世界中で楽しむ姿を発信してきたスポーツトラベラー・モデルの福田萌子さん。
2020年には婚活リアリティーショー『バチェロレッテ・ジャパン(Prime Video)』に初代バチェロレッテとして参加し、番組内での自分軸を持った発言や考え方も大きな話題を呼びました。
そんな福田さんに伺う、朝の習慣。
もともと朝型で、朝にさまざまなルーティンがあるそうですが、2023年に第一子を出産したことを公表し、これまで以上に朝の時間は忙しくなったそう。それでも、大好きな運動のために時間をキープし、1時間ほどの勉強時間も設けています。
「習慣は安心感をくれる」と話す福田さん。自分が健やかであるための土台には習慣があり、どんな習慣を選ぶかは自分を知ることが大切だと教えてくれました。
Question 朝の時間をどうすごしていますか?
—— 現在、子育て中の福田さん。忙しい日々かと思うのですが、朝の時間をどのように過ごしていますか?
もともと朝型で、朝日とともに起きています。今は5時少し前かな。子どもが7時半ごろに起きるので、そこまでが私の時間です。
ベッドを出てすぐスポーツウェアに着替えて、歯を磨きます。その間に、白湯のためのお湯を沸かしたり、音楽をかけたり、前日洗った食器を食器棚に戻したり、コーヒー豆を挽いたり……、空いている片方の手でいろんなことを片付けながら。
その後は、白湯を飲みながらその日の体調を確認、30分ストレッチをして、1時間ほど勉強をします。
勉強が終わった頃に子どもが起きるので、そこからは子どもの朝のルーティン。朝は2時間ほどでまた眠たくなるので、ご飯や身支度を整えてひと通り遊んだらまたベッドへ。子どもの朝寝の間に自宅で走るのも私のルーティンのひとつです。
—— 早起きですね! そして朝の時間にたくさんのことをやっている。
せっかちではないのですが要領を重視するタイプで、無駄な時間がひとつも欲しくないんです。やりたいことがたくさんあるので、24時間では足りなくて。家の中の動線も意識しています。洗面台の前に立ったら、洗顔もスキンケアも一気に済ませるとか。
—— お子さんが小さいと、自分のペースで習慣をこなすのが難しい場面も出てくると思います。そこにモヤモヤすることはなかったですか?
次の日の離乳食は夜のうちにある程度つくっているのですが、ペーストから手掴み食べ、次はスプーン食べ用に切る大きさを変えて……と、子どもが成長するスピードに順応するのに最初は精一杯でした。
でも、だんだんと要領が良くなり時間に余裕ができたので、離乳食をつくり終わった後に勉強をする時間がとれるようになりました。そうやって夜に作業をすることに慣れていったのですが、もともと朝型なのでその習慣がなんだか心地よくなくて……。なので、勉強の時間を朝に変えたんです。
時間の使い方はライフステージや子どもの成長に合わせながら試行錯誤しています。
でも、子どもと生きるって、そういうことだから。新しく大切なものができたのだから、そこに合わせることにモヤモヤはしません。私は、子どもといるときは自分のことは何もしないんです。一緒に歌ったり、本を読んだり、何かに集中している姿を見るのが本当に楽しい!
そんな生活なので、自分の時間は早起きしてしっかり確保する。朝のルーティンも「私はどこに時間をかけたいか」という優先順位を考えて選択するようにしています。
そうやって考えたときに、私が一番やりたいことはやっぱり運動だったんです。
もちろん、手が回らなくて、スキンケアもそこそこに、髪の毛がボサボサのままストレッチする日もあります。全部を完璧にできなくてもいい、それがひとつできれば充分かなと思っています。
Question ルーティンの優先順位の付け方は?
—— 朝に勉強もされているということですが、何を勉強しているんですか?
今はファスティングカウンセラーとワインエキスパートの勉強をしています。あとは、お仕事で女性の身体について聞かれることが多いので、以前取ったフェムテックマイスターのテキストを復習することもあります。妊娠をきっかけに、女性の身体について深く知りたいと思って勉強しました。
ファスティングについては、私自身がもう15年くらいプチ・ファスティングのような食生活をしているので、きちんと知識をつけたいな、と。朝昼はごはんを食べずに、夕飯だけなんです。旅行先やお友達とランチの予定がある特別な日には食べたりもしますが、基本は一日の大半の時間を空腹で過ごしています。
—— 一日一食! お腹が空く感覚はあるんですか?
ありますよ。お腹が空いたなと感じ始めるのが15時くらい。慣れてくると、空腹が心地いいし、頭も冴えるんです。逆に、3食とってしまうと体が重くてだるく感じます。そうすると、運動もできなくなってしまう。走りたいから食べないというのもありますね。
そのかわり夕飯はしっかり多めに食べて、お酒も楽しみます。体調がよくなる食事の回数やとり方って人によって違うと思うので、身体に目を向けながら試してみるのがいいと思います。
—— 食事のとり方からも、福田さんが「運動習慣」を大切にしていることを感じます。
本当に、好きだからやりたいんです。私は自分の習慣を外部に委ねないことが一番大切だと思っています。
—— それはどういうことですか?
たとえば、コロナ禍のときにいろんなスポーツ大会が中止になって、走ることを辞めた方が結構いたんです。当時、私は運動できる場所を探して山に出かけて走ったりしていたのですが「レースもないのに、どうしてモチベーションが保てるの?」と言われて驚いて。私はそんなこと全然考えていなくて、ただ走りたくて走っていたんですよね。
—— 「大会に出ることをモチベーションにがんばる」だと、大会がなくなると習慣化の理由もなくなってしまうってことですね。
そうです。習慣は自分主体で、自分が好きなことをやるのが一番強いんだと思います。
勉強もそうです。資格が欲しいとか、それをお仕事にしようということではなくて、自分が興味があって知りたいことを学ぶ。その上で、資格の勉強は体系的にまとまっているので、せっかくなら資格取得を目標にしようと。そういう順番です。
Question 福田萌子さんにとっての習慣とは?
—— 自分の声に従って習慣を選びとっている福田さんですが、福田さんにとって「習慣」ってどういうものでしょうか?
自分を形成するものであり、成長させるものであり、安心感をくれるものだと思います。
朝起きて、ごはんを食べて、仕事をして、夜は眠る。大きく見れば誰もが同じようなルーティンを繰り返している中で、細部をどうカスタムしていくか。それによって自分が形成されていくと思うんです。
たとえば、きれいな姿勢に憧れて、姿勢を保つことを習慣にしていれば、仕草が変わったり、姿勢を維持する筋肉がついて顔つきやスタイルも変わってくる。習慣によって自分がつくられるということです。
—— 思わず背筋が伸びました。習慣が安心感を与えてくれるというのはどういうことでしょうか?
これに気づいたのもコロナ禍のときです。あのとき、仕事に行くとか、友人と食事をするとか、だれもが日常的に持っていたルーティンを失いましたよね。そうすると不安が襲ってきて、精神的にも参ってしまう。
私も仕事がほとんどなくなって、非日常に不安がありました。だから、朝日と一緒に起きて、ストレッチをして、勉強をするという、できる限りのルーティンをこなしていました。自分の習慣を守ることで、安心を得ていたんです。
—— ここまでのお話で「習慣」に対する理解が深まった気がします。最後に、今後やってみたいことや、興味のあることはありますか?
やりたいことはすでにやっているんですよね。だから、やっていることが今興味のあることです。
—— 福田さんは気になっていることをやっていないという状態がないんですね! 行動が速いから。
でも、ワインエキスパートの勉強を始めるには時間がかかりました。思い立った直後に妊娠がわかり、テイスティングができない状態になったので。やりたくてもタイミングが合わないことはあると思います。
だから、習慣の優先順位についても決めつけないことが大切だと思っています。いくら運動が好きでも、妊娠中や産後は思うようにできません。人生のステージによって優先順位が変わったり、成長する中で考え方が変わることもあるので、「私は絶対これ!」と決めつけずに、流れに乗りながら、「今自分は何を欲しているのかな」と、常に「今」に目を向けるようにしています。
それでいうと、今の私にとって本当の優先順位の一番は子どもなんです。だから自分の時間を犠牲にしているという感覚はなくて、子育てが一番したいことで、それが私の時間でもあります。だから、もし子どもの時間で100%埋まったとしても、「OK! それが一番私のやりたかったこと!」って思いますね。
Interviewee
福田萌子(ふくだ・もえこ)
CREDIT
Interview&Text / Mai Miyajima
Photo / Madoka Akiyama
Hair and Make-up / phoebe lin
Edit / Mai Miyajima, Miki Osanai
Production / Quishin Inc.