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今日を初めてにする、ウェルエイジングマガジン

「朝のぼーっとする時間が、自分へのご褒美」 料理家・今井真実が大切にする自分だけの静かな時間

「人生初を、いつまでも。」を掲げるウェルエイジングカンパニー・Q'SAIは、年齢に捉われず、いくつになっても新しいチャレンジを始めたい方々のよき伴走者でいるために、「今の生活習慣から一歩前進するきっかけ」を発信しています。
特集テーマ「朝活」では、朝食をとる、歯を磨く、顔を洗うといった当たり前の習慣の見直しや、イキイキとした一日を始めるための秘訣をご紹介。美容や食、運動、ファッションといったライフスタイルの切り口から、新しい生活習慣を始めるきっかけを、お届けします。

身近な食材を使った、あっと驚く組合せのレシピが人気の料理家・今井真実さん。料理家であり2児の母でもある今井さんに、朝の習慣を聞きました。

バタバタしがちな朝に「5分でも10分でも、ぼーっとする時間をつくる」という今井さん。仕事に家事にと忙しいからこそ、朝に自分だけの静かな時間をもつことの大切さを実感していると言います。

他にも「トマトジュースにきな粉」「お化粧は一日を頑張るための儀式」「毎朝25分のオンライン英会話」など、今井さんならではの朝の習慣をご紹介します。

「毎朝必ず口にするのは、トマトジュース」

—— 今井さんが朝起きて、一番最初にすることはなんでしょう?

三つのお湯を沸かすことです。一つ目はチャイ用。スパイスを入れて煮出し、無脂肪乳を加えて飲んでいます。

二つ目はお茶用で、直火可能なガラスポットを使っています。紅茶・ルイボスティー・日本茶など、その日の気分や体調に合わせて選んでいます。三つ目はただのお湯。魔法瓶に移し替え、夜までいろんなシーンで活用しています。

—— お湯はどのように活用するのでしょうか?

コーヒーを淹れるとき、大好きなお茶漬け、お味噌汁にも。味噌と海苔と鰹節を入れ、お湯を注げば簡単にお味噌汁が完成するので便利ですよ。

あとはそのまま、お白湯として。私も夫もお白湯好きなんです。朝に沸かしたお白湯を、夜までちょこちょこ飲み続けています。

—— 二人のお子さんと旦那様と、四人暮らしの今井さん。ご家族の朝の様子は?

私はもともと低血圧で朝が苦手なんです。「朝早く起きなくていいよ」と、夫が朝は子どもたちの面倒を見てくれています。とはいえ、子どもたちは春から娘が高校一年生で、息子は小学三年生。最近は自分のことは自分でやるスタイルで、食べるものも各自で好きなものを食べています。

起きる時間は、息子が六時、夫が六時半で、娘が七時頃、私がその直後かな。子どもたちを「いってらっしゃい!」と元気よく学校に送り出すことは、日々心がけていますね。

—— 今井さんは朝、何を食べることが多いですか?

自分の体調やお腹の空き具合に合わせているので、日によって違います。でも基本的に毎日口にするのが、トマトジュースです。ご飯を食べる前に飲むこともあれば、朝ご飯代わりにすることもあります。温めたらスープみたいになりますし、いろんなアレンジ方法があるんです。

—— トマトジュースのアレンジ方法、気になります。

たとえば、大さじ一杯程度のきな粉にトマトジュースを入れて混ぜ、MCTオイルを少し垂らして飲むと、すごく美味しいし空腹も満たされます。

あとは、お味噌汁に加えたり、ヤクルトと合わせてみたり。トマトジュースは大体何に合わせても美味しくなるので、いろいろ試してみています。私は朝にトマトジュースを飲むと、心が元気になる気がしますね。

「5分でも10分でも、ぼーっとする時間をつくる」

—— ご家族を送り出した後は、どのように過ごされていますか?

まずはお化粧をします。出かける予定や人と会う約束がない日でも、必ず。私にとってお化粧は、一日を頑張るための大切な儀式なんです。

お化粧をしないと何をするにも億劫になり、一日が堕落してしまうこともあります。だから年に二回くらい「今日は何もしないぞ!」と決意した日は、あえてお化粧をしないのですが……(笑)。そういう日を除けば、毎朝早めにお化粧をして、スイッチを入れています。

—— お化粧をした後、次にやることは?

掃除機をかけたり、お花の水を変えたりしています。お花は私にとって、気持ちのバロメーター。ストレスが溜まると、無性に花を買いたくなるんです。なので部屋にお花が溢れていたら、少し疲れているサインかも(笑)。もともと実家で母がいつもお花を飾っていて、私も一人暮らしを始めたときに自分で花を買うようになりました。お花があるだけで、部屋の雰囲気がぱっと明るくなりますね。

家事などやることが全て終わったら、ぼーっとする時間です。午前中に撮影や打ち合わせが入っていることも多いのですが、5分でも10分でも、ひたすらぼーっと過ごします

家族がいると賑やかで楽しいのですが、シーンとした静かな時間がないんです。外を見たり、空を見上げたり。静かに自分だけの時間を楽しめるのは、朝しかありません。

—— 何か考えごとなどしているのでしょうか?

何も考えていないのですが、その時間から得られる発見があります。

たとえば庭を見つめていると、同じ風景でも「芽吹いてきたな」とか「花が咲き始めたな」とか、日々少しずつ変化があって。今は冬なので庭の花があまり咲いていませんが、初夏になると大好きな紫陽花が咲き始めます。そういう些細なことに気づくことができて、豊かな時間だと思いますね。

—— ぼーっとする時間を大切にしているのは、昔から?

社会人に成り立ての頃は、朝は毎日バタバタで。ぼーっとした時間なんて確保することができませんでした。忙しすぎて、ほとんど記憶がないくらい。

好きな仕事でやりがいはあったのですが、日常生活が蔑ろになっていく感覚がありました。仕事を頑張りさえすれば人生がキラキラ輝くと思っていたけど、私はそうではなかったんです。衣食住を大切にできていないと、心がすさんでいくことを実感しました。

今でも朝はバタバタしがちですが、静かに自分だけのために使える時間があることが、すごくありがたくて。とはいえ長時間ぼーっとしてはいられないから、時間を決めて、タイマーをかけて。どれだけわずかな時間でも、朝にぼーっとできることは、自分にとってのご褒美だと感じています。

「日本のミニマムな家庭料理を、世界へ発信していきたい」

—— 朝、他にやることはありますか?

最近は英語の勉強をしています。基本的に毎朝25分、オンライン英会話のレッスンを受けているんです。いろんな国に住む先生たちと会話できるので、「普段何食べているの?」と食文化について質問することも。同じビリヤニでも国によって使う食材が違うとか、英語だけじゃなくて食についても学ぶことができて面白いですよ。

—— 英語の勉強を始めたきっかけは?

オージー・ビーフのPR大使を務めるようになり、海外のシェフと交流する機会が増えました。SNSやチャットでのやりとりがもっとスムーズにできるようになりたいと思い、日々勉強しています。

あと、日本の食材のアレンジ方法も世界に発信したくて。たとえば、梅干し。口にしない日はないほど、私にとっては身近な存在ですが、海外の方からは「塩が強すぎる」と言われることがあります。

でも、梅干しは丸ごと一つ食べなくても、小さく割ったり叩いたり、いろんなアレンジがあります。そういう日本の食材の活用法や家庭料理のレシピを、もっと知ってもらいたいんです。

—— 最近は世界中で、和食への関心が高まっていますよね。

そうですね。でも、私はもっと「ミニマムな」日本の家庭料理のレシピを発信したいと思っています。

海外のシェフに「唐揚げを作るときって、すりおろしたニンニクと、生姜の搾り汁・お醤油・みりん・お酒に鶏肉を入れて、一晩つけるんだよね」と、言われたことがあったのですが、そこまで手間をかけなくても塩・日本酒・米粉・片栗粉だけで美味しい唐揚げはできます。

そのことを伝えたら、ものすごく驚かれて。和食への関心があるシェフでさえも、簡単に美味しくできる日本の家庭料理のことは、よく知りませんでした。

現代は暇な人ってそうそういなくて、みんな働いたり家のことを一生懸命やったり、とにかく忙しいですよね。私も毎日、寝るときは疲れて大体崩れ落ちる感じ。日常生活の中で、家庭料理に大きな時間を割けるという方は少ないんじゃないかな。

みんな忙しい中で料理するわけだから、簡単に美味しくできて、作る人自身に幸せって思ってほしい。手間をかけずに美味しくできるレシピを世界に向けて発信することで、幸せな食卓を増やしていきたいですね。

Interviewee

今井真実(いまい・まみ)

料理家。兵庫県神戸市生まれ、東京都在住。「作った人が嬉しくなる料理を」という考えのもと、雑誌、web媒体、企業広告をはじめ、多岐にわたるレシピを提案。noteに綴るレシピやTwitterでの発信が注目を集める。著書に『毎日のあたらしい料理 いつもの食材に「驚き」のひとさじ』『フライパンファンタジア』『今井真実のときめく梅しごと』など。

CREDIT

Interview&Text / Yuuri Tomita
Photo / Kei Fujiwara
Edit / Kazumasa Yamada
Production / Quishin Inc.

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