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今日を初めてにする、ウェルエイジングマガジン

習慣は、心と体を支えるお守り。朝ヨガが、私史上最高をくれた

「人生初を、いつまでも。」を掲げるウェルエイジングカンパニー・Q'SAIは、年齢に捉われず、いくつになっても新しいチャレンジを始めたい方々のよき伴走者でいるために、「今の生活習慣から一歩前進するきっかけ」を発信しています。

特集テーマ「朝活」では、朝食をとる、歯を磨く、顔を洗うといった当たり前の習慣の見直しや、イキイキとした一日を始めるための秘訣をご紹介。美容や食、運動、ファッションといったライフスタイルの切り口から、新しい生活習慣を始めるきっかけを、お届けします。

朝ヨガのきっかけは体力低下への危機感だった

毎朝約1時間、リビングにマットを敷いて、呼吸と太陽礼拝からスタートするヨガ習慣が始まったのは、今から8年前、43歳のとき。

きっかけとなったのは、近所のヨガ教室の体験レッスンだった。気軽な気持ちで参加したら、自分の体力と筋力がかなり低下していることに、深刻な危機感を抱く結果が待っていた。

ヨガを始めたのは30代で、出産を機にスタジオ通いはお休みしていたものの、お風呂上がりのストレッチは休まずにやっていた。だから再開さえすれば、またそこそこ動けるだろうと思っていたら、とんでもない。あの日、あのスタジオのレッスンで、先生の動きに一番ついていけなかったのが、わたしである。

今思えば、体験レッスンを申し込んだのが中級向けのクラスで(自分の体力を過信していた証拠だ)、受講者のレベルも高かったのだろうけど、いずれにしても、久しぶりにハードに動いて疲労困憊となった体に、精神的なショックも重なって、「まずい、このままでは老化まっしぐらだ……」と焦燥感いっぱいで帰宅した。

そんな焦りに背中を押されるようにして、自主トレ用のDVDを購入し、翌日から、毎日休まずのヨガ習慣が始まったのである。

よい変化を早く感じるために最初の一定期間は休まない

それから8年、ほぼ毎日、休まずヨガを続けてきた事実に対して、「習慣化が上手」と評価をいただくことや、「運動の習慣化を成功させるコツは?」とアドバイスを求められることもある。

そんなときに伝えるのは、「最初の一定期間、最低でも2週間は、何も求めず考えず、とにかく休まないで取り組むこと」だ。

いきなりそう言われるとずいぶんスパルタ的に感じるかもしれないけれど、これは根性論ではなく、「結局それが早くラクになれるから」という、わたし自身の体感から導き出した結論なのである。

ヨガを再開して最初の数日は、壮絶な筋肉痛の洗礼を受けた。けれど、そこで数日休んだら、また振り出しに戻ってしまう。「とにかく最初のしんどい時期を早く脱して、次の段階に進まないことには、『ヨガが楽しい』と感じられない」と、無心で続けた。

2週目に入るころには、ポーズのキープ時間が1週目より明らかに伸びたり、筋肉痛が治ってきたりと、変化を感じ取れた。1か月が経つ頃には、到底無理だと思っていたポーズにもトライしてみようと思えてきて、ハードさの中にも楽しさを感じられるようになってきた。

習慣化に挫折するのは、たいていはスタート期で、「余力があれば」とか、「できる範囲で」などの曖昧な設定で日常に組み込もうとしても、なかなかうまくいかない。わたしたちの日常の時間割は、それなりに埋まっているのだから、自然に過ごしていても、運動に充てる1時間の余白は生まれないからだ。

だから、先に決めてしまう。毎日休まず、何時にやる。それを最低でもいつまでは続ける、と。

この設定をより具体的にするほど、習慣化の成功率は上がる。「週2、3日」「仕事と仕事の合間の気分転換として」といった決め方ではなく、曜日と時間まではっきり決めてしまう方がいい。「やろうかな、どうしようかな」と迷う余地を最初からなくしてしまえば、あとは何も考えずに、日々その予定を守るだけ。

習慣化成功のカギを握るのは、この最初の設定の仕方にあると思っている。

揺らぎやすい心身を支えてくれる習慣

毎日のヨガを、朝の時間帯にやると決めたのも、いくつかの理由がある。 1つは、自分が早起きさえすれば時間を確保できるから。逆にそこを逃すと、日中は、1時間何の邪魔も入らずヨガに集中できる可能性が、ぐっと下がる。家族や仕事の状況、電話や宅配便の対応……せっかく呼吸が深まりかけていたのに、ヨガを中断せざるを得ない突発的な事態は、いくらでも起こる。

「健康のために毎日ヨガをする」という自分との約束は、宿題の提出期限や、仕事の締め切りと同じだ。片づけない限りはずっと、「今日中にやらなきゃ」という意識が頭のどこかにある状態、という意味において。

だったら、朝のうちにさっさと終わらせて、その意識から解放されてしまおう。今日もヨガをできた、という達成感が、動いて軽くなった体を内側から満たし、清々しい気分で1日をスタートできる。

こうした実感によって、毎日の朝ヨガ習慣は、今では「やらないと落ち着かない」という、歯磨きと同じレベルまで定着した。ヨガを始めた30代より、体力が落ち込んだ40代より、50代の今、体感としては自分史上最高にコンディションがいい。

だから「ヨガを休みたい」と思う日は基本的にはないし、もし目覚めた時点でヨガに前向きになれないとしたら、それは何らかのエラー表示として、心身の状態を点検する。

そう考えると、習慣とは、お守りのようだ。

これをしていれば大丈夫。これができたのなら大丈夫。ふとしたことで揺らいでしまう自分に、心強さと安心感を与えてくれるもの。

今のわたしのすこやかな心身は、ヨガをはじめ、睡眠やそうじ、就寝前のセルフケアといったいくつかの習慣、すなわち小さなお守りたちに支えられている。

この先も年齢を重ねながら、自分の土台を強くしてくれる習慣を、少しずつ増やしていきたい。

Essayist

小川奈緒(おがわ・なお)

エッセイスト・ライフスタイリスト。1972年生まれ、千葉県出身。暮らしやインテリア、家づくり、ファッションなどのライフスタイルに関するエッセイを執筆。4月に最新刊『家が好きで』が発売されるほか『すこやかなほうへ 今とこれからの暮らし方』『ただいま見直し中』『直しながら住む家』など著書多数。音声配信Voicyのパーソナリティ、自宅でのワークショップの運営も手がける。

CREDIT

Text&Photo / Nao Ogawa
Edit / Mai Miyajima
Production / Quishin Inc.

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