おすすめの毛穴ケア方法とは?黒ずみ、開き、詰まりの対策を簡単解説

顔の肌トラブルのなかでも、特に悩んでいる人が多いのが毛穴に関するトラブルです。黒くポツポツした毛穴・ぽかんと開いた毛穴・白いポツポツの飛び出た毛穴・縦に伸びた毛穴は、目立ってしまうため、美肌の大敵です。

しかし「毛穴ケアの方法がわからない」「お手入れしているのに改善されない」という人も多いのではないでしょうか。この記事では、毛穴悩みの原因と対処法を詳しく解説。簡単にできるケア方法ばかりなので、ぜひ参考にしてください 。

毛穴って、そもそも何?毛穴の役割

皮膚のイメージ

毛穴とは、身体の毛を包み肌の奥から表面まで伸びている「毛包管(もうほうかん)」と呼ばれる組織が肌の表面で開き、くぼみのようになったものです。

毛穴には必ず、皮脂を分泌する働きを持つ「皮脂腺」が一緒に存在しています。皮脂腺には、皮脂を分泌して「皮脂膜」と呼ばれる膜をつくり、肌の水分を閉じ込めてうるおいをキープする働きがあります。

うるおいが不足し乾燥肌になると、毛穴周辺がデコボコしてしまい、毛穴が開いてみかんのように目立つ場合があります。

また、肌が水分不足に陥ると、少ない水分を守ろうと皮脂の分泌が過剰になります。皮脂が過剰に分泌されてしまうと、乾燥しているにも関わらず、肌にテカリが生じる可能性があるので要注意です。

肌がデコボコのイメージ

毛穴トラブルをタイプ別にチェック

毛穴トラブルを解決するイメージ

毛穴トラブルを解説する前に、まずは理想の毛穴がどのようなものか確認しましょう。理想の毛穴の主な条件は、毛穴が引き締まっていること、汚れや皮脂などが詰まっていないことです。

続いて代表的な4つの毛穴トラブルをタイプ別に紹介します。多くのトラブルには皮脂の過剰な分泌が関係してきますが、細かい違いがあります。正しく理解しましょう。

1.毛穴の黒ずみ

毛穴の黒ずみ

毛穴の黒ずみは、分泌される皮脂が多すぎることと、酸化が原因で起きるトラブルです。毛穴に詰まった角栓に含まれる皮脂が酸化して黒くなります。他にも、メイクの汚れなどが付着して黒く見えてしまう場合もあります。毛穴の黒ずみによって起こる主な悩みは下記の通りです。

  • しっかりファンデーションを塗っているのに鼻の黒ずみが目立つ
  • Tゾーンを中心にポツポツ黒ずみができて触るとざらざらする

毛穴の黒ずみは、毛穴がポツポツと黒く膨らんで見え、ざらついた感触のある状態です。顔の中でも、特に皮脂量が過剰になりやすいTゾーンに現れやすいトラブルです。

黒ずみの原因となる皮脂は、一般的には思春期である10代に入ると多く分泌されるようになります。その後、女性の場合は20代前半に分泌量のピークを迎え、20代後半ころから少しずつ減少していきます。

そのため、毛穴の黒ずみのトラブルに悩むのは、20代前半くらいまでの人が多くなっています。

2.毛穴の開き

毛穴の開き

毛穴の開きが起きるのは、皮脂の過剰な分泌により、毛穴が内側から押されて広がることが原因です。

毛穴の開きのトラブルがある人は、下記のような悩みを抱えています。

  • 若い頃は毛穴が気にならなかったのに、年々大きく目立つようになってきた気がする
  • 朝にしっかりファンデーションを塗りこまめにメイク直ししても、夕方には毛穴にファンデーションが流れ込んできてしまい、毛穴が白く目立ってしまう

毛穴の開きはTゾーンにできる場合が多く、毛穴に白いものが詰まっているように見えます。男女問わず、肌にテカリのある脂性肌の人に多いトラブルです。

毛穴はもともと皮脂の出口としての機能があり、適度に皮脂が分泌される分には問題ありません。しかし、年齢の変化や食生活の乱れ、ストレスなどにより、皮脂の分泌が過剰になってしまうと問題が生じます。

3.毛穴の詰まり(角栓)

毛穴のつまり(角栓)

皮脂の分泌量が多くなりすぎて毛穴に角栓ができて起きるトラブルが、毛穴の詰まりです。毛穴詰まりによって、下記のような肌悩みが発生します。

  • おでこの毛穴が詰まってデコボコした肌になる
  • 鼻の表面がブツブツ・デコボコした状態、いわゆるいちご鼻になる
  • 毛穴の詰まりがひどく肌のハリやしなやかさを感じられない

毛穴の詰まりは、角栓によって引き起こされます。皮脂の分泌が多すぎる場合、肌の生まれ変わりである「ターンオーバー」が上手くいかないと、毛穴のなかで皮脂と古い角質がくっついて角栓ができ、毛穴に栓のように詰まります。

角栓は皮脂の分泌が過剰なおでこ・鼻・小鼻・あごなどにできやすいといわれています。ターンオーバーが乱れると古い角質が溜まって角栓となり、毛穴から白くポツポツが飛び出して見えるようになるでしょう。角栓ができた肌を触ると、ザラザラとした感触があります。

4.毛穴のたるみ

毛穴のたるみ

肌を支える土台であるコラーゲンやエラスチンが減少すると、重力により肌の表面がたるんできます。肌に引っ張られる形で、本来であれば丸いはずの毛穴もたるみ、細長い形になってしまうトラブルです。水滴のような形にも見えるため別名「しずく毛穴」ともいいます。

毛穴のたるみが起きると、次のような状態になります。

  • 年齢を重ねるにつれて毛穴が縦長になってきた
  • 毛穴がたるんでいると、老けて見られてしまう

毛穴のたるみを放置すると、毛穴と毛穴がつながり帯状に。さらに進行すると小じわを経て線状のような深いしわになってしまうなどの肌の悩みを引き起こします。

毛穴たるみは、年齢を重ねることで発生します。肌(皮膚)の土台となる「コラーゲン」や「エラスチン」が減少したり、肌(皮膚)を支える顔の筋力が衰えたりと、肌(皮膚)自体がたるむことで、毛穴もたるんでいくのです。

コラーゲンやエラスチンが減少する主な原因は、加齢による生成量の低下や紫外線によるダメージです。

タイプ別!おすすめ毛穴ケア方法

毛穴ケアのイメージ

これまで解説してきたように、毛穴トラブルの多くは皮脂の過剰分泌が原因となり起きています。しかし、毛穴トラブルをケアするには、タイプに応じたアプローチが求められます。

先程ご紹介した代表的な4タイプのトラブル別に、毛穴をケアする方法を解説します。

1.毛穴の黒ずみのケア方法

毛穴の黒ずみケアのイメージ

毛穴の黒ずみをケアするには、過剰な皮脂や汚れをしっかり落とすことが重要です。お手入れ方法は下記の通りです。

クレンジング
まず初めに、洗顔では落ちにくい毛穴に溜まった皮脂やメイク汚れをしっかりと落とすことが大切です。クレンジングにはいくつかタイプがありますが、黒ずみケアには皮脂やメイクの油分との相性が良い「バームタイプ」か「オイルタイプ」をおすすめします。
蒸しタオルで肌を温める
クレンジング後、蒸しタオルで肌を包み込み温めましょう。肌が温まることで毛穴が開き、洗顔時に汚れが落ちやすくなります。
洗顔
毛穴の黒ずみケアを行う際には洗顔料選びが重要です。汚れを分解、吸着してくれる成分の入った洗顔料を選びましょう。具体的には、角栓を分解する「酵素」や、皮脂や角質に吸着して洗い流してくれる「クレイ」などの成分があげられます。
保湿
最後に化粧水をしっかりと浸透させましょう。また、油分の少ないゲルや乳液などで、化粧水の水分に蓋をして、なるべく肌にとどめておくことも需要です。乾燥を防止することで、毛穴の黒ずみの原因になる皮脂の過剰な分泌を防ぐことが大切です。
 

さらに、栄養バランスの改善も重要なポイントです。詳しくは次の「毛穴の開きのケア方法」で併せて解説します。

2.毛穴の開きのケア方法

毛穴の開きのケアのイメージ

毛穴開きは、角栓が詰まって毛穴が押し広げられて起こるため、角栓の詰まりを解消するケアをします。

ただし、爪や指で肌を押し、毛穴に詰まった角栓を無理やり出すのは避けましょう。肌に負担がかかり、炎症を起こし、かえって毛穴の開きを悪化させるリスクがあるからです。

おすすめのお手入れ方法は下記の通りです。

クレンジング・洗顔
角栓は古い角質と皮脂が混ざってできています。無理に押し出すことはせず、クレンジングオイルの油性成分を利用して、少しずつ角栓を溶かしながら取り除きましょう。洗顔料は、刺激が少なく毛穴汚れを落とせる成分がおすすめです。具体的には、肌荒れを防ぐ効果もある「グリチルリチン酸」や、角質を柔らかくする効果のある「炭」などの成分があげられます。 ただ、洗浄力が高すぎる洗顔料は肌の乾燥を招く恐れがありますので、注意が必要です。「ヒアルロン酸」や「セラミド」など、保湿成分も配合されている洗顔料がおすすめです。
保湿
肌が乾燥すると皮脂分泌が活発になるため、しっかり保湿して皮脂のバランスを整えましょう。

また、栄養バランスが崩れると皮脂の分泌が過剰になります。そのため、上記の「毛穴の黒ずみ」も含め、「毛穴の開き」のケアには、食生活の改善が大切です。

つい取りすぎてしまう糖質や油分を多く含む食品に注意し、栄養バランスを整えましょう。

栄養バランスの整った食品のイメージ

栄養バランスを整える際は、厚生労働省と農林水産省が合同で作成した「食事バランスガイド」を参考にすると何をどれだけ食べるべきかわかりやすいでしょう。

食事バランスガイドでは、食事を5つの料理グループにわけ、1日あたりに食べる量の目安を「つ(SV)」という単位で表示しています。

料理グループ 1日分の目安量
(成人の場合)
1日分のメニュー目安
主食(ごはん・パン・麺類) 5~7つ(SV) ご飯中盛に換算すると4杯程度
副菜(野菜・きのこ・いも・海藻料理) 5~6つ(SV) 野菜料理5皿程度
主菜(肉・魚・卵・大豆料理) 3~5つ(SV) 肉・魚・卵・大豆料理を3皿程度
牛乳・乳製品 2つ(SV) 牛乳瓶1本程度
果物 2つ(SV) みかん2個程度
※出典 厚生労働省 生活習慣病予防のための健康情報サイト

また、皮脂の過剰分泌を防ぐ働きのある次のような食材を積極的にとるのもおすすめです。

かぼちゃ・にんじん・ほうれん草などの緑黄色野菜
ビタミンAを豊富に含みます。ビタミンAは、肌のうるおいを保ちやすくする働きが期待できます。また、肌のターンオーバーを正常化して健やかな肌へ整えます。
マグロの赤身・鮭・ささみ・バナナ
皮脂の分泌量を適切にコントロールします。

3.毛穴の詰まり(角栓)のケア方法

角栓が詰まった状態のため、詰まりを解消するケアが必要です。 角栓を無理やり押し出すのではなく、クレンジングオイルで溶かして洗顔ですっきり洗い流します。肌の水分不足による皮脂の過剰分泌を防ぐために、洗顔後は化粧水などでたっぷりうるおいを補給し、水分バランスを整えましょう。

その他におすすめのお手入れ方法は下記の通りです。

毛穴の詰まりケアのイメージ
綿棒でマッサージするイメージ
収れん化粧水で引き締める
肌を引き締める効果のある化粧水使うことで、毛穴に余分な皮脂や角質が溜まるのを防ぎます。
オイルを含ませた綿棒でマッサージする
ホホバオイルなどのオイルを塗った綿棒で、毛穴の詰まりが気になる部位をくるくるとマッサージします。オイルで柔らかくなった角栓を、綿棒で絡め取ることができます。頑固な角栓や黒ずみは、綿棒を2本使いましょう。もう1本の綿棒もオイルに浸して、2本で挟むように押して出してください。肌のダメージにならないように、力加減に気をつけて優しく行って下さい。

4.毛穴のたるみのケア方法

毛穴のたるみは、年齢を重ねることによる肌のたるみが原因のため、元通りにすることが難しいトラブルです。そのため、スキンケアで肌のハリや弾力をキープすることが大切です。

毛穴のたるみのケアのイメージ

スキンケアの流れは下記の通りです。

洗顔
肌のダメージをおさえるため、刺激の少ない洗顔料を使うことがポイントです。しっかり泡立てて、肌をこすらないように洗います。肌に摩擦を与えないよう、スクラブ洗顔は避けましょう。
すすぎ
洗顔後は、人肌より低い30度程度のぬるま湯ですすぎ、泡をきれいに流します。
保湿
化粧水で肌にうるおいを与え、キメを整えます。保湿をしっかりすることで、肌がふっくらして肌が引き締まり、毛穴のたるみが目立たなくなります。

また、食生活を改善し、身体の内側からケアすることも大切です。毛穴のたるみ防止に効果的な食材は下記の通りです。

食品のイメージ
肉・魚・大豆・卵
肌のハリや弾力に重要なコラーゲンやエラスチンの材料となる、タンパク質を豊富に含む食材です。また、肌を支える顔の筋肉もタンパク質でできています。
レモン・ピーマン・アセロラ
コラーゲンの生成に欠かせないビタミンCを豊富に含んでおり、肌のハリ・弾力を改善する効果が期待できます。
煮干し・豚レバー・しじみ
血液中の酸素の運搬と関係の深い鉄分を豊富に含みます。酸素が充分いきわたると、新陳代謝が活性化し、たるみ防止につながります。また、コラーゲンの生成にも酸素は必須です。

毛穴トラブルが起きやすい部位とケア方法

毛穴のトラブルに悩むイメージ

顔の部位によって、起きやすい毛穴トラブルや効果的なケア方法は異なります。代表的な2つの部位について解説します。

黒ずみが目立ちやすい鼻

鼻は、皮脂が多く出る場所のため、黒ずみが目立って肌がテカリやすいのが特徴です。過剰な皮脂の影響で毛穴が広がり、目立ってしまいます。

特に、毛穴がすり鉢のような形にくぼむ「すり鉢毛穴」や開き毛穴、黒ずみ毛穴などは、目につきやすい毛穴トラブルのため、多くの人が悩んでいます。トラブルを防ぐには、これまでに紹介してきたクレンジングや、スキンケアなどの基本的な対策をしっかりと行いましょう。

毛穴の黒ずみケアのイメージ

一方、つい多くの人がやってしまいがちな誤った対策もあります。以下には十分気をつけてください。

無理に角栓を取ることはNG
毛穴パックやピンセットを使って、角栓を無理に取ることは避けましょう。肌への負担が大きく、一時的に角栓はなくなったとしても根本的な解決には至りません。その後、トラブルが助長される可能性があります。
ファンデーションの厚塗りはNG
毛穴の黒ずみを隠そうと、ファンデーションを厚塗りする人がいます。しかし、厚塗りをしてしまうと毛穴にファンデーションが詰まって逆に毛穴が目立ちやすくなります。また、クレンジングでファンデーションを落としきれないリスクも高まります。

毛穴の開きが目立つ頬

毛穴が特に気になるのは、「頬」という方は多いのではないでしょうか。原因は大きく分けて2つあります。加齢による「毛穴のたるみ」と、皮脂の過剰分泌による「毛穴の開き」です。

「毛穴のたるみ」は、肌を支える土台であるコラーゲンやエラスチンの減少による「肌のたるみ」に引っ張られる形で起こります。元々は丸いはずの毛穴がたるみ、細長い形になり開いて見えます。「毛穴の開き」は、皮脂の過剰分泌により、毛穴が内側から押されて広がることで起きます。

毛穴の黒ずみケアのイメージ

加齢による「毛穴のたるみ」には、記事の前半でご紹介した「毛穴のたるみのケア方法」を、 皮脂の過剰分泌による「毛穴の開き」には、「毛穴の開きのケア方法」を参考にご覧ください。それぞれのスキンケア方法と食生活をチェックして、生活習慣を見直しましょう。

その他におすすめのケア方法としては表情筋のエクササイズがあげられます。表情筋を鍛えると顔の筋肉がしなやかになり、それが肌の新陳代謝の促進に繋がり、肌にハリがでてきます。結果として、たるみ毛穴が目立ちにくくなります。表情筋のエクササイズ方法は様々ですが、1つおすすめのエクササイズをご紹介します。各ステップを3秒ずつキープしながら、1日3セット行いましょう。

目を大きく開き、
口を「あ」の状態に大きく開く。
顔全体を中心から左右へ引っ張るイメージで、
口を「い」の状態にする。
目を強く閉じて、
口を「う」の状態にする。
目を再び大きく開き、口角を上げながら、
口を「え」の状態にする。
口を「お」の状態にする。

年代別の悩みと、おすすめケア方法

お肌の悩みのイメージ

毛穴悩みや適切なケア方法は、年代によっても異なります。年代ごとの特徴を理解してケアすることで、理想の毛穴に近づけるでしょう。年代別の悩みとおすすめケアを紹介します。

10~20代の場合

10代は、皮脂腺の働きが活性化し、オイリー肌になりがちな時期です。皮脂量が多いためニキビになりやすく、毛穴も開いて目立ちやすい状態が続きます。

20代になると、10代に比べて落ち着きますが、まだまだ皮脂量は多めです。食生活の乱れやストレスが原因で、「大人ニキビ」がアゴの周辺にできやすい傾向があります。

ニキビが悪化して、肌の炎症が進行すると膿が出て毛穴に溜まり、周辺にもダメージが広がります。また、ニキビが治っても「ニキビ跡」と呼ばれる傷跡が残ってしまう可能性もありますので注意が必要です。

さらに、皮脂量が多い分、肌に残った余分な皮脂・メイク・汚れが混ざりあい、角栓となって毛穴に詰まる「詰まり毛穴」も10~20代に起きやすいトラブルです。

スキンケアの注意点は、洗顔時にしっかり泡立てて肌を刺激しないよう、優しく洗うことです。毛穴の汚れを気にしてごしごし顔を洗うと、乾燥肌になる場合があります。洗顔料を選ぶ際には、摩擦が少なく、肌に負担のかからない洗顔料を選びましょう。

10~20代の肌の悩みのイメージ

30~40代の場合

25歳を過ぎたころから少しずつ肌の初期老化がスタートし、20代に多い「毛穴詰まり」悩みに加え、年齢による肌のハリや弾力の衰えが出てきます。そのため、毛穴が広がる「たるみ毛穴」に悩む人が増えてくる時期です。

肌のうるおいが不足すると、弾力がさらに失われ、たるみ毛穴が悪化します。セラミドやヒアルロン酸などの保湿成分が配合されたスキンケアアイテムでうるおいを補給しましょう。

また、紫外線ケアも重要です。肌が紫外線を浴びると、コラーゲンが壊れ、たるみ毛穴など年齢を感じさせるサインが出やすくなります。外出時は日焼け止めや衣服で紫外線から肌をガードするのをおすすめします。

さらに、生活習慣が乱れるとホルモンバランスが崩れ、毛穴が開きやすくなるので、栄養のバランスと適度な運動を意識してください。

30代から40代の肌の悩みのイメージ

50代~の場合

年齢を重ねたことで、肌のたるみや毛穴の開きが気になる年代です。特に、頬に現れやすい「大人のたるみ毛穴」は、肌の弾力が失われて下がり、毛穴が縦長に見えるのが特徴です。

50代以降は、肌にハリと弾力を与えるコラーゲンの量が減り、皮膚を支える表情筋が衰えるため、頬を中心に毛穴がだ円形に変化し、目立つようになります。

50代からのスキンケアは、徹底的に保湿することが大切です。肌に充分なうるおいを与えることで肌にハリがでて、たるみ毛穴が改善します。

年齢とともに衰える表情筋を鍛えるために、よく噛んで食事をしたり、表情筋トレーニングをしたりするのもおすすめです。

また、たるみを防ぐには食事も大切です。肌の弾力には、肌の内側にあるコラーゲンやエラスチンが欠かせません。その材料となるタンパク質を多く含む食材を積極的に食べるようにしましょう。

50代からの肌の悩みのイメージ

毛穴トラブルを防ぐおすすめ習慣

お肌の悩みのイメージ

これまで紹介してきた通り、毛穴トラブルには「毛穴の黒ずみ」や「毛穴の開き」など色々なタイプがあります。各タイプに共通して使える基本のケア・防止方法として身につけて欲しいのが【正しい洗顔方法の習慣化】です。ぜひ試してみてください。

手を洗い、皮脂や汚れを取り除いて清潔な状態にする。
水またはぬるま湯で顔を濡らし、洗顔料の泡が長持ちしやすくする
正しい洗顔方法のイメージ
洗顔ネットに洗顔料を含ませ、ぬるま湯を少しずつ足しながら、しっかりと泡立てる
手が肌に触れない程度の力で、泡を転がすように顔全体を洗う
正しい洗顔方法のイメージ
顔全体を泡で優しく洗い上げたら、流し残しがないようしっかりと丁寧にすすぐ
肌をこすらないよう柔らかなタオルで、優しく水分を拭き取る
正しい洗顔方法のイメージ
正しい洗顔方法のイメージ 正しい洗顔方法のイメージ 正しい洗顔方法のイメージ

普段の洗顔に加え、「酵素洗顔」や「毛穴パック」といったスペシャルケアをすると、より毛穴トラブルを防止できるでしょう。

酵素洗顔
酵素洗顔料には、タンパク質を分解する酵素が配合されており、毛穴に詰まった角栓を溶かし、毛穴汚れを落とす効果があります。
毛穴パック
毛穴パックは、シートで角栓や古い角質を吸着し、剥がすことで、肌から汚れをスッキリ取り除けるアイテムです。ただし、逆効果になる場合もありますので注意が必要です。吸着力が強すぎる商品の使用や、適切な乾燥時間を超えての使用は、肌と毛穴に負担がかかってしまいます。

毛穴トラブルにつながるNG習慣

NG習慣のイメージ

毛穴トラブルを解消するには、おすすめの習慣を取り入れるだけではなく、NG習慣をしないようにするのも重要です。やりがちな習慣を4つ紹介します。

手で毛穴汚れや角栓を押し出す
毛穴が一時的にきれいになるものの、毛穴が開きっぱなしになりまた元の状態に戻ります。さらに刺激を与えたために、皮脂の分泌が多くなる、肌が傷ついてしまうといったデメリットがあります。
吸着力が強すぎる「はがすタイプ」のパックを使う
肌からはがす時に大きな力が必要なため、肌と毛穴に負担がかかります。肌のダメージにより、ターンオーバーが乱れる、皮脂の分泌が過剰になるなどのリスクが生じます。
保湿ケアをしない
オイリー肌であっても、乾燥するとますます皮脂の分泌が増えるため、保湿は必須です。特に、洗顔後はうるおいが不足しがちなため、早めに化粧水や乳液で保湿しましょう。
1日に何度も顔を洗う
1日に何度も顔を洗うと、 肌に必要な皮脂も落としてしまい、肌の乾燥による毛穴目立ちにつながります。洗顔料で顔を洗う頻度は1日1回でOKです。

毛穴ケアに関するよくある質問〇×

毛穴ケアに関する質問に答えるイメージ

毛穴トラブルを解消するには、正しい知識に基づいた毛穴ケアが重要です。毛穴ケアに関するよくある質問を紹介します。

Q:鼻の毛穴の黒ずみはゴシゴシ洗う方がよい?

A:答えは×です。理由は下記の通りです。

クレンジング・洗顔時に、黒ずんだ角栓を落とすためにゴシゴシ擦って洗うと、肌を傷つけてしまいます。さらに、肌に必要な皮脂も洗い流してしまい、乾燥肌の原因になるなど、毛穴トラブルを悪化させかねません。

肌のターンオーバーを整えるために、刺激や負担を与えないよう、たっぷり洗顔料を泡立てて、指の腹で転がすように洗いましょう。

洗顔とクレンジングのイメージ

Q:角栓除去シートは毎日使ってもよい?

A:答えは×です。理由は下記の通りです。

角栓除去シートは「鼻パック」「毛穴パック」とも呼ばれ、毛穴に詰まった角栓を取り除く方法のひとつです。

洗顔では落ちない角栓を手軽に除去できる便利なアイテムですが、毎日使うのは避けましょう。使用頻度が高いと健康な角質や必要な油分・水分まで取り除いてしまう可能性があるためです。

肌に負担を掛けないよう、多くても週1回ペースの 使用にとどめ、使いすぎには要注意です。

毛穴パックのイメージ

Q:蒸しタオルを洗顔前にすると良い?

A:答えは〇です。理由は下記の通りです。

蒸しタオルを顔にあてると、肌の温度が上昇し、蒸気によって肌に水分がいきわたるため、自然に毛穴が開きます。

洗顔前に行うことで、熱と蒸気によって毛穴が開き、溜まった皮脂や汚れを洗い流しやすくなります。さらに、蒸しタオルによって肌が温まり、化粧水や乳液、美容液といったスキンケアが浸透しやすくなるので、より効果的なお手入れができるでしょう。

蒸しタオルのイメージ

Q:冷たい化粧水や冷水で毛穴が引き締まる?

A:答えは〇です。しかし、使い方によっては逆効果になることがあります。理由は下記の通りです。

毛穴は外の温度によって開いたり閉じたりするため、冷たい水や化粧水をつけると、毛穴が閉じて引き締まります。

しかし、毛穴が引き締まるのは一時的です。むしろ冷やしすぎると逆効果になる場合があります。肌は冷やしすぎると、血行を促進して温めようとし、毛穴がさらに開いてしまう可能性があります。トータルで見ると、冷たい水や冷蔵庫で冷やした化粧水で肌を引き締めるのはおすすめしません。

また、冷たい水で顔を洗うと毛穴が閉じ、なかの皮脂や汚れが落ちにくくなる可能性があります。体温よりもやや低めのぬるま湯で洗うのがベストです。

冷たい水のイメージ

毛穴ケアに役立つおすすめグッズ・アイテム

毛穴ケアに役立つおすすめグッズ・アイテムのイメージ

毛穴ケアに役立つおすすめスキンケアアイテムと、効果・使い方について解説します。お手入れの参考にしてください。

洗顔料

毛穴の詰まりや黒ずみ、皮脂が多いことによる開きの3タイプの毛穴トラブルには、洗顔が効果的です。

取れにくい毛穴汚れを取り除くには、悩みに合わせた成分を配合した洗顔料を選びましょう。それぞれのタイプ別に、おすすめの成分を紹介します。

洗顔とクレンジングのイメージ
毛穴の黒ずみ
毛穴に詰まって固くなった角栓を取り除く酵素の一つである「リパーゼ」や、粒子で毛穴汚れを外にかきだす「スクラブ」などがおすすめです。
毛穴の開き
余分な皮脂や角質に吸いつく「クレイ」や角質に吸着し柔らかくする「炭」などが効果的です。
毛穴の詰まり
皮脂や古い角質を除去する酵素の一つである「プロテアーゼ」、肌の表面汚れをキャッチする「クレイ」などが有効です。

洗顔料を利用した洗顔の回数は1日1回で十分です。毛穴トラブルを解消するために、1日に何度も洗顔すると、肌にダメージを与えてしまうので注意しましょう。

拭き取り化粧水

拭き取り化粧水とは、普段の化粧水の前に使って肌を拭き取ることで、古い角質や毛穴の汚れをすっきり落とすスキンケア用品です。特に毛穴汚れや黒ずみ対策におすすめします。

毎日欠かさず洗顔していても、メイクや毛穴の奥深くに溜まってしまった汚れは完全には落ちないものです。そのような汚れに拭き取り化粧品が役立ちます。汚れがしっかりと落ちることで毛穴が目立ちにくくなり、美肌効果でクリアな印象の肌に整えられることも期待できます。

さらに、肌荒れなどのトラブルが起きるリスクを減らせるでしょう。使用後は、保湿成分を配合した化粧水でうるおいを補給するようにしましょう。

拭き取り化粧水の使い方は下記の通りです。

化粧水のイメージ
コットンにつける
拭き取り化粧水は、クレンジング・洗顔後に使用します。コットン全体がヒタヒタになるよう、拭き取り化粧水を含ませます。
肌を拭く
肌に負担をかけないよう、なでるように優しく拭き取ります。コットンを強くあてて擦ると、肌にダメージを与えてしまうので要注意です 。

化粧水

肌にうるおいを与えて整える化粧水は、毛穴対策の必須アイテムです。毛穴悩みによって、適した化粧水が異なります。

化粧水のイメージ
毛穴の黒ずみ
肌のざらつきをケアしてなめらかに整えるために、角質ケアに効果のある「AHA」などの成分が入っている化粧水がよいでしょう。
毛穴の開き
過剰な皮脂による毛穴の開きには、肌を引き締める効果のある「ハマメリスエキス」「クエン酸」「ビタミンC誘導体」がおすすめです。
毛穴の詰まり
古い角質を柔らかくして肌になめらかさを与える「グリコール酸」や「乳酸」が配合された化粧水が適しています。
毛穴のたるみ
コラーゲンの生成を促し肌にハリ・弾力を与える「ナイアシンアミド」「レチノール」が配合された化粧水を選びましょう。

化粧水選びは、自分の毛穴悩みに有効な成分が含まれているのかをチェックすることが大切です。

また、快適に使い続けるため、使用感にもこだわりましょう。例えば、毛穴の詰まりや黒ずみなど、皮脂の多さによる毛穴悩みを持つ人であれば、さっぱりタイプがぴったりです 。

まとめ

健やかな肌のイメージ

毛穴トラブルには、黒ずみ・開き・詰まり・たるみといったタイプがあります。毛穴トラブルを改善するには、悩みに合ったスキンケアや、バランスの良い食生活が大切です。また、部位や年齢によっても起きやすいトラブルや対処法が異なります。

毛穴ケアにおすすめのアイテムは、洗顔料・化粧水・拭き取り化粧水の3つです。配合されている成分も重要なので、各アイテムともに、自分の肌悩みに有効な成分が配合されているものを選びましょう。

この記事の監修者

医師の写真

飯塚美香


通販番組出演、雑誌やWEBで美容コラム執筆・監修、化粧品・サプリメントプロデュースなど美容家として活動。また、横浜市でリラクゼーションサロンを主宰し、自ら小顔整顔や深眠タッチセラピー、メディカルアロマトリートメントの施術をしている。会員約20万人の美容情報サイト「キレイナビ」を18年間運営。
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